(保安院からのメール、20:25)
報道関係者各位標記の件について、既に東京電力から福島第一原子力発電所1?3号機の原子炉へ
の注水量が低下について連絡を行っておりますが、
以下のとおり運転上の制限の逸脱について報告を受けましたのでお知らせします。(保安院ホームページ)
http://www.nisa.meti.go.jp/oshirase/2012/08/240830-3.html東京電力株式会社福島第一原子力発電所1?3号機における運転上の制限の逸脱に
ついて報告を受けました(PDF形式:43KB)[問い合わせ先]原子力安全・保安院 原子力発電検査課
電話(03)3501-9547(直通)???
(東京電力からの報告内容)
福島第一原子力発電所において、平成24年8月30日15時00分の原子炉注水
量を確認(1 時間毎に確認することとなっている)したところ、1?3号機の原子
炉注水量が必要な注水量を下回っていたことから、保安規定を満足していないと判
断し、1号機を15時07分、2号機を15時00分、3号機を15時05分にそ
れぞれ運転上の制限の逸脱を宣言しました。15 時00 分2 号機7.0m3/h から5.5 m3/h に低下(必要注水量6.1 m3/h)
15 時05 分3 号機7.0m3/h から5.6 m3/h に低下(必要注水量6.1 m3/h)
15 時07 分1 号機5.0m3/h から4.0 m3/h に低下(必要注水量4.3 m3/h)その後、16時00分頃から復旧操作として、原子炉注水量を増加させるため、弁
開度調整を行い、16時30分に1号機を5.0 m3/h、2号機を7.0 m3/h、3号機を
6.6 m3/h まで回復し、必要注水量が確保されました。
必要注水量は確保されたものの、引き続き流量の微調整を行っています。
なお、原子炉圧力容器下部の温度に変化はなく、現場を確認したところ、原子炉注
水系からの漏えいがないことを確認しました。(当院の対応)
モニタリングポスト等の有意な上昇はないため、本事象による外部への放射性物質
の影響はありません。
保安規定の運転上の制限の逸脱を受けて、現地駐在の原子力保安検査官は、現場立
会を行い、保安規定の遵守状況について確認しています。
今後、運転上の制限の逸脱からの復帰対応及び、事業者が行う原因究明及び是正処
置について確認します。※1 運転上の制限の逸脱とは、多重の安全機能を確保するため、予備も含めて動作
可能な機器(ポンプ等)の必要台数が定められているものです。
これを満足しない状態が発生すると、事業者は運転上の制限からの逸脱を宣言
し、予め定められた時間内に修理等を行うことが求められます。
なお、定められた時間内に当該機器を復旧させるか、または出力低下などの予め定
められた措置を講ずれば、保安規定違反に該当するものではありません。(以上)