東電会見なう。

漏洩した汚染水の線量は、直上50cmで、
γ+βで100mSV/h
γで1.5mSV/h

とのことです。
なので、ほとんどβが寄与しているということですね...
とても高濃度です。

規制庁からの追加情報で、土嚢堰の外側にも高線量の場所があった、とのこと。

そして、会見で東電に質問したのですが、
漏洩箇所の地面は、堰内といえど、普通の土壌です。
最終的には、土中に染み込む、とのことでした...

(この堰は、大量に漏洩した場合の直接の広がりを抑えるため、とのこと...)

あ、20時にも規制庁からメールがきました、
現時点の評価でINESレベル1の事故事象です。



(規制庁からのメール、20:00)

東京電力株式会社福島第一原子力発電所における汚染水貯留タンクからの管理区域内漏えいについて報告を受けました

原子力規制委員会は、本日(19日)、東京電力株式会社から、福島第一原子力発電所における汚染水貯留タンクからの管理区域内漏えいについて、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律に基づく報告を受けました。

1.東京電力株式会社からの報告内容
福島第一原子力発電所において、8月19日、汚染水貯留タンク(H4エリアタンク)周辺に設置されている堰※の排水弁から水が堰外に出ていることが確認された。堰外に出ている水からの放射線量が高く、汚染した水の発生源は特定できていないもののタンク内の貯留水が漏えいしたことが否定できず、その水が堰外に漏えいしたと判断した。このため、原子炉施設の故障その他の不測の事態が生じたことにより核燃料物質等が管理区域内で漏えいしたと判断し、原子力規制委員会に報告した。
※ タンクから水が漏えいしても敷地内に漏れ出ることを防ぐためのコンクリート槽。

2.施設の安全性への影響
本事象は、管理区域内において放射性物質を含む水が漏えいしたものです。現在、汚染した水の発生源、漏えいによる汚染の程度等については調査中です。また、モニタリングポストに有意な変動はありません。

3.原子力規制委員会の対応
原子力規制委員会では、本日(19日)、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第62条の3に基づき報告を受けました。
本件について、現地原子力保安検査官が、現場の状況などの確認を行っています。また、原子力規制委員会から、東京電力に対し、以下の指示を行っています。
 ・漏えい箇所の早期特定
 ・H4タンクエリア周辺のモニタリング監視強化
 ・漏えいに対する応急対策実施後を目安として汚染土の回収
今後、事業者が行う原因究明及び再発防止策について、厳格に確認していきます。


(INES※による暫定評価)
基 準 1 基 準 2 基 準 3 評価レベル
  ?       ?     1       1
評価概要:漏えい原因や漏えい量がまだ確定できていないが、汚染水が敷地内に漏えいしたことから、INESレベル1の「逸脱」と評価。

 ※ INES評価
INES(International Nuclear and Radiological Event Scale:国際原子力・放射線事象評価尺度)とは、原子力発電所等のトラブルについて、それが安全上どの程度のものかを表す国際共通指標。評価は3つの基準(基準1:人と環境、基準2:施設における放射線バリアと管理、基準3:深層防護)により行われ、最も高いレベルがそのトラブルの評価レベルとなる。評価レベルは、レベル0(安全上重要ではない事象)からレベル7(深刻な事故)まである。

<参考>
 添付:漏えいが確認されたタンクエリアと堰の排水弁 → 添付ファイルを御覧ください。


(原子力規制庁からのメール、16:58)

報道関係者 各位

福島第一原子力発電所構内のタンクエリアから水が漏えいした件について、東京電力から原子炉等規制法に基づく報告(※)を受けましたので、お知らせします(本日(19日)16時43分受信)。

※平成25年8月14日付け「福島第一原子力発電所特定原子力施設に係る実施計画」の認可以降、「東京電力株式会社福島第一原子力発電所原子炉施設の保安及び特定核燃料物質の防護に関する規則」第18条に定める事故故障等について報告することが必要。


また、本件は原子炉等規制法に基づく法令報告事象ですので、原子力規制委員会でも準備でき次第プレス発表を行う予定です。

〇タンクエリアの堰外への水の流出について、タンクからの漏えいが否定できないこと、堰外において通常よりも高い線量が確認されていることから、タンク内の汚染水が漏えいしたものと考えられる。

〇このため、本件が東京電力株式会社福島第一原子力発電所原子炉施設の保安及び特定核燃料物質の防護に関する規則」第18条に定める報告対象に該当すると判断。

原子力規制委員会より、東京電力に対し、以下の指示を行っています。
・漏洩箇所の早期特定
・H4タンクエリア周辺のモニタリング監視強化
・漏えいに対する応急対策実施後を目安として汚染土の回収

なお、現地保安検査官が漏えいの可能性のあるタンクの継ぎ目を目視点検したところ、汚染水が流出している状況は確認できませんでした。
また、堰の周囲に積んである土のうの外側の地面で高線量となっている場所が確認されましたので、水の流出状況について更に確認します。
引き続き、追加情報が入り次第、ご連絡いたします。

=====(第1報でお知らせした内容)=====
福島第一原子力発電所構内のタンクエリアから水が漏えいした旨の情報が入りましたのでお知らせします。(8月19日11時20分頃受信)

本件について、東京電力は本日(19日)、報道機関に対して一斉メールを配信しています。

○本日(19日)10時40分頃、発電所構内のH4タンクエリアでタンク周辺に設けられている堰の排水弁から水が出ていることを社員が発見。このため、当該排水弁の閉止操作を実施。

〇堰内には1から2センチメートル程度の水溜まりがあり、堰の外には約3メートル×3メートル×1センチメートルの水溜まりを確認。

〇一般排水溝などへの流れ出た形跡はないことから、海への流出はないものと思われる。

当該事象の現場確認を行った現地保安検査官からの情報によると、堰外に流出した水の線量率は毎時20ミリシーベルト以上であることが確認されています。このことから当該タンク内の水が漏えいした可能性が考えられます。
引き続き、追加情報が入り次第、ご連絡いたします。