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脆弱な都市

今朝の東京は激しい雨と風に見舞われました。通勤電車は大幅に遅れ、駅では遅延証明を求めるサラリーマンが列をなし、ニュース番組は交通網の乱れを報じます。

毎度の光景です。だからこそ思います。風雨で首都の輸送機関が変調をきたしたことが大きなニュースになる国は、ぜったい戦争をしてはならないと。

「この人に聞きたい」で林博史教授が言っていたように、都市の人間はライフラインが切断されたら戦争どころではありません。

本土防衛を強調するなら、まずは首都を移転して政治と経済の中枢を分けるとか、「仮想敵国」と向き合った日本海側の原子力発電所を段階的に閉鎖していくとか、軍備を増強する前にやることがあるはず。

それをやらないで他国の脅威などと声高に言うから、「本土防衛より、軍隊を海外に派遣したいのではないか」と勘ぐられる(というかそれが本音か)。

東京中心部でのガラス張りのオフィスビルや高層マンションの乱立をみると、私は戦争よりも、いずれ来る大地震に対するセキュリティ感覚、本当の意味での危機意識の薄さを感じてしまいます。

メディアを通して見聞きする中国四川省での悲劇は、明日の私たちが直面するものかもしれないのです。

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