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競争原理って絶対なの?

ノーパンしゃぶしゃぶ、消えた年金、そして居酒屋タクシーと、官僚による税金の私的使いっぷりの報道が絶えません。

国家公務員を志望する人の動機には、「公僕として国を支えたい」や「安定した職場で働きたい」などがあると思います。前者なら誇りをもつことができる。後者なら安心が得られる。

なのに、その上、お金もたくさんほしいとなると話はおかしくなる。お金を稼ぎたいなら民間を目指せばいいのに。
キャリア官僚の方と話すと、ときどき、彼らに「これまでの人生で行った投資を回収している」意識があるように感じることがあります。国家公務員の上級試験に合格するため、多くのお金と時間を費やしてきたのだから、その努力に対する報酬(たとえば天下り)は当然----みたいな理屈。

人生が努力と我慢の連続だったと考えているとすれば、トップレスのお姉さんを見ながらしゃぶしゃぶ食べたり、年金保険料でカラオケセット買ったり、タクシー乗って現金をキックバックしてもらったりするのは「ご褒美」と思えるのかもしれません。

高級官僚は学校での競争に勝ち抜いてきた方々です。その勝利の恩恵のひとつが居酒屋タクシーだったとすれば、それはあまりにも悲しいし、競争って何なの? と疑問に思えてきます。

もうすぐ北京オリンピックで、個人的には日本のサッカーチームのプレーに期待しているのですが、前回のアテネ男子では、山本昌邦監督が過剰なほど「チーム内での競争」を言うのが気になっていました。

一流アスリートの世界を知るべくもないので、えらそうなことは言えませんが、試合の直前までレギュラーを固定せず、内部で競争させたら、本番でみんな心身ともにへとへとになっているのではないかと思ったのです。

「だからアテネでは予選リーグで敗退した」などとはいいません。ただ、チームがまとまったら、早めにレギュラーとサブの役割分担を明確にしたほうが全体の力はアップするのではないか。

今月から始まったサッカー欧州選手権でのイタリアやドイツの試合を見ていると、その強さは内部の過剰な競争とは違うところにあるんじゃないかと思えてきます。

----なんて印象論で、話がずれました。

ただ、日本は「和」を大事にする集団主義のメンタリティといわれているけれど、実はかなり個人主義的なのではないか。最近そんな気がしています。

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