マガ9editor's room

マガ9編集部発の情報やスタッフが書いたコラムを随時お届けします。

マガ9学校

●6月2日(土)14時〜@新宿カタログハウス本社セミナーホール
テーマは「塀の仲で見えたこと 福祉施設としての刑務所」
秘書給与詐欺事件で実刑判決を受け、433日の獄中生活を綴った『獄窓記』出版から8年。
元衆議院議員で現在は福祉活動家で作家の山本譲司さんが講師です。
参加お申し込みはこちらから→

 

 「世界中で『脱原発』の運動が起こったとしても、それだけで『脱原発』が実現することはあり得ない。それが、僕らのような安全保障をやる人間が考える、非常に冷たい現実です」

 これは昨年8月、伊勢崎賢治さんと大野更紗さんを迎えての「マガ9学校」で、伊勢崎さんが口にされていた言葉。都内では、毎月のように大規模な「脱原発」デモが行われていた時でもあり、正直なところ、ちょっとショックな言葉でした。

 先週、東京都内で開催された、ヨルダンの国会議員と弁護士を招いての緊急集会「原発  No, thank you!? ヨルダンの国会議員・弁護士は訴える」(主催:ミーダーン<パレスチナ・対話のための広場>)に行ってきました。

「マガ9学校」では、原発問題について、いろいろな角度から専門家や現場に詳しい方達をお呼びして、お話を聞く会をシリーズで開催していきます。
5月は広瀬瀬さんを講師にお迎えして、「日本の原発問題を考える」をテーマに講演を行いました。6月は、原子力事業と労働者の問題について、鎌田慧さん、雨宮処凛さんの対談を行いました。ゲストスピーカーの元原発労働者の方による生々しい報告もありました。

そして今週土曜日に予定しております「第10回マガ9学校」は、テーマ「脱原発と地方自治」です。講師は、保坂展人さん(世田谷区長)×鈴木耕さん(編集者 『反原発日記』著者)です。また、下北半島出身の若き研究者には、「地域と原発」の問題を「福祉と共同体」からのアプローチで語ってもらう予定です。

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今日(7/20)NHKのドキュメンタリー番組の中で、元宮城県知事の浅野史郎さんが闘病後、教壇に復帰した大学の授業で語っていた言葉「(3.11後のこれから求められるのは)ほんものの民主主義」が印象に残っています。その前後のレクチャーで何を話されていたのかは、わからなかったけれど、原発問題も被災地復興もトップダウンでお上に決めてもらうのを待つのではなく、地域から、そして主権者である私たちが、議論しながら決めていく。そのプロセスを放り投げてしまってはダメではないのかな。「脱原発」もしかり。そんなことを考えるきっかけになる「マガ9学校」にしたいと考えていますので、是非、みなさん会場にいらして下さい。一緒に考えましょう!!!
 

 


「第10回マガ9学校」
●日時:7月23日(土)14時?17時(開場13時半)
●テーマ:「脱原発と地方自治」
●講師:保坂展人さん(世田谷区長)×鈴木耕さん(編集者 『反原発日記』著者)
●ゲストスピーカー 岡田哲郎(立教大学大学院コミュニティ福祉学研究科)

第1部)地方議会・首長の脱原発宣言、その広がりと背景
第2部)青森・下北半島の核(核廃棄物、最終処理場)問題を地域社会から考える。
第3部)「下北半島プロジェクト」支援者交流会

●参加費:一般:1,500円 学生:1,000円(*リピーター割引半券お持ちの方は、500円割引になります)
※参加費は、当日受付でお支払いください
※学生の方は、学生証もあわせてご提示ください。
●会場:カタログハウス本社地下2階セミナーホール
東京都渋谷区代々木2-12-2地図

参加お申し込みはこちらから
 

 鎌田慧さんは、東京新聞にコラムを連載しています。一番最近のコラムがこれ。タイトルは「無関心者の後悔」

 

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 鎌田さんをよく知る編集者は、「とてもまじめな方。自分できちんと見聞きし、体験してきたことしか、書きたくないというんだ」と言ってました。

 そうなんです。今回の「マガ9学校」の打ち合わせの電話で、原発で働いている労働者や原発労働についても、語ってほしいとリクエストしたところ、「実際に原発で働いた経験はないから、そこはあまり話せない」との答えがかえってきて、びっくり。

 

 『自動車絶望工場』が、トヨタの自動車工場で「期間工」として半年間そこで働き、その体験を綴ったルポだったことを思い出しました。(そのあたりの話については、マガ9のインタビュー記事にも書いてあります。

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