今週末の9月14日から20日まで、東京・東中野の「ポレポレ東中野」と「Space&Cafeポレポレ坐」で福島映像祭2013が開催されます。キャッチフレーズは「あらゆる福島の内側へ―」 。
東京電力福島第一原発事故から2年半が過ぎようとしています。未曾有の事故であるにもかかわらず、その風化が進み、実相を知ることがどんどん難しくなってしまっています。そんな中、この「福島映像祭」はこの事故にまつわるあらゆる映像を集めて上映します。映画、テレビ番組、一般市民による日々の記録…。多様な映像を通して、福島の今の姿を映し出すことを狙いとしています。
中でも、事故の対応をつぶさに記録した報道ドキュメント『東電テレビ会議』は特に注目されます。東電が一般向けにインターネット公開した映像をもとに、映像祭の主催者であるOurPlanetTVがまとめ、朝日新聞経済部の木村英昭記者が監修したもの。現在ネット上で公開されているものは細切れで発言者不明などの問題があるため、情報を挿入して状況が分かるよう工夫しています。
また、トークイベントも行われます。地元テレビ局のドキュメンタリー制作者、飯舘村の酪農家、先述の木村記者、福島で農作物の線量を測定し続ける農家と彼らを撮った映画監督など、日によってさまざまな番組立てです。あの日、あのとき何が起こり、その後何が続いているかを映像とトークによって、多角的な視点から浮き彫りにします。この映像祭から、福島を「反芻」してみませんか。