PTA会長への就任をお願いされたとダンナに言うと、それまでの人生で「○○長」という肩書とは無縁であったらしい彼は、
「よっ、会長!」
と茶化し始めました。私がPTA会長になると、彼にかかる家事の負担が増えるということを想定していないようです。
2週間後、マツモトさんから電話をもらいました。
「いかがでしょうか、お気持ちは?」
前回の藁にもすがるような哀願の口調を思い出すと心苦しかったのですが、私は、
「役選委員の方々のご苦労はわかりますが、できれば他の方にお願いしたい」
と答えました。そもそもPTA会長といえば、企業経営者やお医者さんなど、いわゆる「地元の名士」がなるもの。やはり自分では役不足との結論を出したのです。
そこで話は終わったと思ったのですが、マツモトさんは、
「例年(PTA会長を)すんなり受け入れる人はいません。無理強いはしたくないのですが、もしキシさんが『忙しい』という理由で辞退されるのであれば、ご自分のやりやすいようにPTAを改革していただきたいのです」
マツモトさんの必死のお願いを無碍にはできず、結局「あと2週間ほど考えて返事をする」ということになりました。
ちょうど2週間後、3回目の電話がありました。
その際、強い口調で断れば、マツモトさんも諦めたと思います。そうしなかったのは、私のなかで「自分でもできるかな」という気持ちが少しだけ生まれたことと、断るにも、PTA会長の仕事はどんなものかを聞いた上で(断ろう)と考えたからです。その旨を伝えると、マツモトさんは現在のPTA会長および副会長との面談をセットしてくれました。ところがそこでの話は「PTA会長の仕事が何なのか?」よくわからなくなるようなものでした。
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