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日めくり編集メモ 009

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書店に行くと、パンダや蜂や犬のキャラクターがにぎやかに飾り付けられています。新潮社、集英社、角川書店3社の夏のフェア(「新潮文庫の100」「ナツイチ」「発見!角川文庫」)ですが、毎年この時期には店頭が文庫本であふれ返ります。

8月は2月とともに「ニッパチ」と言われ、売り上げが落ちることはご承知の通りです。しかし、そこを逆に「夏休みに文庫本を読もう」と、学生ら若年層にターゲットを絞り、ラインナップが多彩な文庫の中から100点ほどを選んで、6月下旬あたりからフェアを展開しています。

 

この3社のうち、もっとも早く始めたのは新潮で1976年からです。数年後からは桃井かおりさんによるキャンペーンが始まり、すっかり夏の風物詩となりました。角川、集英社もフェアを開始し、どの社もいろいろな芸能人・有名人を起用して宣伝していました。しかし、新潮は97年からパンダのYonda?君を使うようになり、集英社に多部未華子さんがいるもののこちらも蜂のほうがメインのようです。また角川は今年から、鼻が赤い「!」になった黒犬のハッケンくんをキャラクターにしています。芸能人を起用するより安上がりで、展開しやすいのかもしれませんね。

 

振り返ると角川には、カバの「ディスくん」(ディスカバーの洒落)や「チョックラ・ド・フローネ」など引退したキャラが結構いるのです。パンダと言えば新潮、蜂と言えば集英社と定着しつつある文庫の世界で、ハッケンくんは「黒犬と言えば角川」を根付かせることができるでしょうか。

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