全国的に梅雨も明け、いよいよビールのおいしい季節になりました。日本のビールメーカーと言えば、キリン、アサヒ、サッポロ、サントリーですが、第5のビールメーカーが沖縄にあります。その名もオリオンビール。
最近はアサヒと提携し、本土でも見られるようになりましたが、以前は沖縄でしか飲めないものでした。発足に際しブランド名は公募され、2600の応募者の中からオリオンという名が選ばれました。その理由は「オリオンは冬の星座だが、沖縄の夜空でははっきりと見えて美しく輝く星。その星へのあこがれを込めて付けた」ということです。
オリオンビールは1959年に発売されましたが、先行の本土ビールメーカーに勝つためにいろいろな努力をしたとのこと。各地でのオリオンビール祭りや女性のためのオリオンビールパーティーを開催し、大越デパート(現・沖縄三越)屋上の大宝ビアガーデンで早飲み大会を実施したそうです。もっともこれで病院に担ぎこまれた人もいたそうで、飲みすぎには要注意ですね。そのような努力もあって、今では沖縄県内では確固たる地位を占め、BEGINの曲「オジー自慢のオリオンビール」で歌われるように、皆が「あり乾杯!」と杯を掲げています。
東京・新宿では7月31日に新宿エイサー2010が行われますが、これにあわせて7月28日から8月2日まで「大沖縄展」が伊勢丹新宿店で開かれ、その屋上で「オリオンビアフェスト イン イセタン」が催されます。沖縄出身のアーティストが多数参加するライブも連日あるようですので、音楽を楽しみながらビールを味わってはいかがでしょうか。
(参考文献:田場照雄「ラジオこぼれ話」琉球新報掲載)