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日めくり編集メモ 030

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「ビッグイシュー」という雑誌があります。本屋さんでは売っていません。街角に立っている販売者から買うシステムです。販売者はみなホームレスの人々です。

北は札幌から南は鹿児島までの都市には販売者がいるのですが、売っていない地域もまだたくさんありますので、ご存じない方もいると思います。タイトルに添えて「ホームレスの仕事をつくり自立を応援する」と印刷されている通り、定価300円のうち160円が販売者の収入になります。

 

「ビッグイシュー」は1991年、ロンドンで生まれました。世界的な化粧品会社であるザ・ボディショップの創業者アニータ・ロディックの夫ゴードンが、ニューヨークでストリートペーパーを売るホームレスを見かけ、古い友人であるジョン・バードに話を持ちかけたのです。誰でも買いたくなる内容の雑誌を作り、ホームレスには販売に従事してもらうというビジネスモデルは成功しました。今や「ビッグイシュー」は英国に4誌、ほか世界は日本を含め7誌という規模です。

 

誌面では貧困問題を積極的に取り上げますが、それだけではなく他にも戦争、自然破壊、自殺といった重いものから、ピクニック、児童・YA文学、『ガンダム』まで、硬軟さまざまな特集があります。ちなみに最新の149号の特集は「夏、野菜のルーツを味わう」です。

 

チャリティーではなく、ホームレスの生活支援をしながら、面白い特集記事を楽しめる雑誌「ビッグイシュー」、毎月1日と15日に発売です。

(参考文献:「ビッグイシュー日本版」ホームページ、ザ・ボディショップホームページ)

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