そのラジオ番組では、確か、リスナーからのハガキを紹介するコーナーなどもあったと思いますが、今となっては記憶に残っているのは、さんまさんのフリートークだけ。さんまさんの番組の多くがそうなように、そのラジオも、さんまさんのフリートークこそが全てとも言える構成でした。
当時、さんまさんが好きだった俳優ケビン・コスナーの映画の話だったり(確か『ティン・カップ』という映画だったような気がします)、世界にその名を轟かせ始めたタイガー・ウッズの話題だったり、それからさんまさんのレギュラー番組の裏話だったりと、話題は多岐にわたりました。
私が所属していた雑誌では、番組の模様をダイジェストにして誌面で「さんま語録」を再現するというもの。今考えれば何とも地味な記事を掲載していたのですが、お笑いマニアの私は、仕事というよりは、もうファンのノリで、毎回「生さんま」が見られる喜びを噛みしめながら、さんまさんのトークを間近で聞いていたのでした。
生放送が基本の番組でしたが、さんまさんのスケジュールの都合で、たまには録音ということもありました。そういうときは、いつものラジオ局のスタジオとは別の、少し小さな録音スタジオで番組は収録されました。
小さいスタジオだと、機材の前にディレクターとそのアシスタントが座り、私などのような番組スタッフではない外部の人間は、そのすぐ後ろのソファーに座るという具合。ちょうど、ディレクターの動作がはっきりと見える距離です。
そんな場所だったからこそ、それから起きたトラブルもはっきりと見ることができたのでした。(続く)
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