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日めくり編集メモ 037

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036からの続きです。日本一の急勾配である横川―軽井沢間にアプト式の電気機関車が導入されました。これによって1列車10両から12両だった編成が14両となり、所要時間も従来の1時間15分が43分に短縮されました。

このアプト式鉄道は普通の線路と違って、保守に手間もお金もかかります。また単線でもあったので、信越線の隘路となったいました。この効率の悪さ、さらに戦後の飛躍的な輸送量の増大に対応するため、1963年、開業70年目にして粘着式、つまり一般的な運転に切り替えられました。これは列車性能の向上もあってのことです。1966年には旧線の工事を終え、複線となりました。

1991年に長野でのオリンピックが決まり、既に整備新幹線として計画されていた北陸新幹線のうち長野までの区間が建設されることになりました。しかし、それは並行在来線の廃止を引き換えにするものでした。在来線の存続を求める声は根強くありましたが、それも空しく1997年新幹線の開通と同時に、横川―軽井沢間は廃止、軽井沢―篠ノ井間はしなの鉄道に転換されました。

横川駅前にある「碓氷峠鉄道文化むら」は、この難所を104年間走り続けた鉄道を記念した施設で、トロッコ列車などが現役さながらに走っています。さらに廃線を利用して、ここから軽井沢までの列車運行計画もあるとのこと。日本一の急勾配を驀進する列車をもう一度見てみたいものです。
(参考文献:『日本国有鉄道百年史』『日本国有鉄道百年写真史』日本国有鉄道、「日本鉄道旅行地図帳 関東1」新潮社)

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