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日めくり編集メモ 048

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新しいNHKの朝ドラは『てっぱん』。大評判だった前作『ゲゲゲの女房』に何かと比較されて大変だと思います。さて、このドラマの始まりは広島県尾道市ですが、この町は幾度となく映画やテレビドラマの舞台になってきました。

下りの山陽本線で、東尾道駅を越えてしばらくすると緩やかな右カーブになります。進行方向左には尾道水道と向島、さらに正面には千光寺山に張り付くような尾道市街が見えてきます。林芙美子が『放浪記』の一節で「海が見えた。海が見える。」と描写しましたが、その美しい、海が開けてくる光景には目を見張らされます。

 

映画では、古くは小津安二郎監督の『東京物語』。東京に出た子供たちに邪慳にされる老夫婦(笠智衆、東山千栄子)は尾道在住でした。新藤兼人監督の『裸の島』の撮影は隣の三原市でしたが、作中に尾道市街やロープウェイが出てきます。そして大林宣彦監督の尾道三部作(『転校生』『時をかける少女』『さびしんぼう』)と新尾道三部作(『ふたり』『あした』『あの、夏の日』)はあまりにも有名です。

 

尾道が映像作品の舞台になるのは、やはり坂や瓦屋根、寺院や尾道水道など、一言で言うと「絵になる素材」がたっぷりあるからなのでしょう。志賀直哉や中村憲吉ら文人も逗留し、四国まで続くしまなみ海道の北の拠点。このように観光資源が豊富で、海産物や尾道ラーメンなどおいしいものが多く、さらに風光明媚とくれば、この町は観光地としても外れのない「てっぱん」のようです。

(参考文献:尾道観光協会ホームページ「おのなび」

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