少子化のせいか、地上波での子供番組は少なくなっています。アニメ番組も、もはや「大きなお友達」を対象にしたものばかり。かつては、今も続くNHKの「おかあさんといっしょ」のほか、民放でも子供番組が多く放送されていました。
日本テレビの「ロンパールーム」は、アメリカの子供番組「Romper Room」を参考に1963年から始まりました。司会の女性は"みどり先生"と呼ばれ、教室を模したようなセットで、幼児教育番組の走りでした。2代目の先生にうつみ宮土理さんがいたことも有名です。いい子は"にこちゃん"、悪い子は"こまったちゃん"のハチの人形で表され、「鏡よ鏡よ鏡さん...」のコーナーも懐かしく思い出されます。1979年まで16年も放送されました。
フジテレビの「ママとあそぼう!ピンポンパン(一時期、みんなであそぼう!ピンポンパン)」は、1966年から始まりました。番組から生まれた最も有名な曲は、阿久悠作詞・小林亜星作曲の「ピンポンパン体操」でしょう。ミリオンセラーとなり、日本レコード大賞童謡賞を受賞しました。当時の子供にとって、おもちゃの木がどれだけ羨ましかったことか。キャラクターのカッパのカータンも愛され人気を集めましたが、1982年に終了しました。
フジでは1973年からの「ひらけ!ポンキッキ」も有名ですが、地上波からBSに媒体を替え、今でも「Beポンキッキ」として放送されています。ガチャピンとムックが大人気なのはご承知の通り。また、1973年から78年までテレビ朝日で放送された「パンポロリン」は、今でも子供に愛唱される「げんこつやまのたぬきさん」を広めました。子供番組が減っているのは少子化のせいというより、視聴率競争にさらされる中で利益を生みづらいコンテンツだからでしょう。長い目で見れば、局のイメージアップにこんな有効な手立てはないと思うのですが。
(参考ホームページ:こども教育番組研究所=禁断のハイブリッドマニアック内)