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日めくり編集メモ 084

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今年の出版界では「正義」という言葉のついた本が流行しました。何が正しいのか見えづらくなっているからこその現象でしょうが、沖縄県東村の小さな集落・高江ではこの正義とはかけ離れたことが行われています。

スラップ(SLAPP)訴訟。ライターの烏賀陽弘道さんがオリコンから訴えられた事件で、この訴訟の名は有名になりました。記事を載せた媒体ではなくその筆者に対して、高額の賠償を求めた訴訟でした。スラップ訴訟情報センターのホームページにはこうあります。「公の場で発言したり、訴訟を起こしたり、あるいは政府・自治体の対応を求めて行動を起こした権力を持たない比較弱者に対して、企業や政府など、比較優者が恫喝、発言封じ、場合によってはいじめることだけを目的に起こす、加罰的あるいは報復的な訴訟」

 

これと同じことが高江で起こっています。高江には米軍がヘリパッド(ヘリコプター着陸帯)を6つ造ろうとしています。しかしここには既にジャングル訓練センターがあり、その上ヘリパッドを造られては、今でも低く長く飛ぶ米軍ヘリがいよいよ増え、人が住めなくなってしまいます。座り込みの反対運動を起こした地域住民を、政府は逆に通行妨害だとして訴えました。その被告の中には小学生もいました(現在は取り下げ)。これは、萎縮効果を狙った国によるスラップ訴訟であるとしか言いようがありません。

 

さすがに裁判所もあまりのことに双方に和解を勧告し、対話を求めました。この係争中にもかかわらず、1222日早朝にはフェンス工事を強行し、23日には米軍ヘリが低空ホバリングを行い反対住民のテントを破壊。さらにその翌日、事態の収拾を図るどころか工事を進めようとしています。住民に法律が機能しない、法治国家とはそのようなものでしょうか。この件について他地域での報道がほとんどないことも異常ですが、住民数が少ないからといって、人権が守られない状況はどう考えてもおかしいと思います。

 

高江では支援金を募集しています。よろしくお願いします。カンパ振込先 郵便局01780-1-65612 払込先名義 ブロッコリーの森を守る会

(参考資料:やんばる東村 高江の現状辺野古浜通信

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