きょう未明の札幌の気温はマイナス7.5度。例年ほどではないようですが、やはり寒い。北海道の寒さを吹き飛ばす食べ物と言えば、ラーメンやジンギスカンなどおいしいものがいろいろありますが、スープカレー人気もすっかり定着しました。
スープカレーは、読んで字の如く、スープ状になったさらさらのカレーでご飯を食べるスタイルのカレーライスです。いわゆる日本風ではない南インドやタイのカレーはそんなにどろりとしたものではありませんので、そちらからの直輸入なのでしょうね。人気俳優の大泉洋さんが「スープカレー大使」として、いろいろなスープカレーを紹介したり、自身でもプロデュースしたカレーを売り出したりと、さまざまなアピール活動をしていることでも知られています。
札幌のスープカレー元祖として知られる「アジャンタ」の創業者・辰尻宗男さんの言によると、当時経営していた喫茶店で、1971年に自分と父親の健康のための薬膳カリィを客に頼まれて出したのが始まりとのことです。アジャンタでは当初具を入れておらず、スープとご飯だけだったとのこと。しかしスープのだしを取るために大量の野菜と鶏肉を使っていたため、客から「捨てるくらいなら食べさせてくれ」と言われて具を入れるようになったそうです。
当初はあまり注目されませんでしたが、いまや札幌では「スリランカ狂我国」「木多郎」「天竺」「札幌らっきょ」「一灯庵」「マジックスパイス」など有名店が目白押しです。これらの店も皆、目立たない時期からずっと作り続けてその人気を支えてきた功労者と言えるでしょう。最近では個性的なお店がカレーのバリエーションを競い、また北海道以外の都市でも支店が広がっていますが、やはり現地でアツアツの、本場のスープカレーを食べたいものですね。