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日めくり編集メモ 105

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19日は京都・南座で、昨年8月から続いた披露興行の掉尾を飾る「桂都丸改メ四代目桂塩鯛(しおだい)襲名披露公演」でした。上方落語協会会長の桂三枝さん、重鎮の笑福亭仁鶴さん、師匠の桂ざこばさん、さらに本来予定になかった大師匠の桂米朝さんらを迎え、賑やかに開催されました。

今回襲名した塩鯛さんのもとの名は桂都丸さんでした。太い眉に大きな目と丸っこい体。一度見たら忘れられない風貌の都丸さんは、テレビリポーターとしても活躍、『仮面ライダー スカイライダー』にもコミカルな役で出演しました。本業の落語でも第4ABC漫才落語新人コンクール最優秀新人賞や、1998年度文化庁芸術祭最優秀賞を受賞するなど実力は折り紙つき。特に「替り目」「らくだ」「桜の宮」などは絶品です。

 

しかし、変わった名前ですね。塩鯛とは塩焼きの鯛ではなく、鯛に塩をして干したもののこと。この名は、初代桂文團治のあだ名から来ているそうです。しかし鯛の干物に似ているとはどのような風貌なのでしょうね。3代目塩鯛は米朝さんの師、4代目米團治の兄貴分のような存在だったといいます。今回の襲名は67年ぶりのもので、初代文團治からすると4代目塩鯛さんは曾々々々々孫弟子となります。

 

師匠であるざこばさんの名も魚市場のかつての名前「雑喉場(雑魚場)」から。ざこばさんは襲名の際に大阪中央卸売市場に挨拶に行ったそうです。ほかにも、小米から枝雀さん、べかこから南光さん、小米朝から5代目米團治さん、枝雀さんの弟子の雀司から文我さんのように、米朝一門では積極的に古い名前を復活させています。それにしても「ざこば」の弟子が「塩鯛」とは、きれいにオチがついているようで。

(参考資料:一生懸命 桂塩鯛ホームページ、『古今東西噺家紳士録』エーピーピーカンパニー、大阪日日新聞201073日付 恩田雅和の日日是繁昌「塩鯛を襲名する都丸」

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