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地震と福島原発事故のこと

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 ツイッター上でも、原発事故についてさまざまな情報が飛びかっている。岩上安身さんのUSTで、原子炉の設計者のインタビューや記者会見が開かれたりと、テレビでは伝わってこない、かなり専門的だがわかりやすく、そして信用できる情報も広まってきている。

 それと当時に、「原発がいいとか悪いとか、そういうイデオロギー的な話にするのは、今はやめたら」という意見もツイッターなどで見受けられる。しかし、それを言う事はイデオロギーなのだろうか? 原発は無理。地震国日本とは共存できない。きちんと情報を開示し、国の原子力政策は見直して、方向転換をはかってほしい。それしかないでしょう。

 つい先日「原発、あやうい綱渡り」 というトップページのための文章を書いた鈴木耕さんは、これまでもしばしば原発の危うさについて、警告を発してきました。長年、原発の危険性について取材し告発してきた鈴木さんに、「今回のことについてどう思うか」と聞いてみたところ、以下のメールがきました。それが12日の20時40分。その後、一般人が被ばくしたらしいとか、さらに深刻なニュースが続々と続いて入ってきたのだけれど、とりあえずここに鈴木さんのメールを本人の許可を得て紹介します。悔しさが伝わってきます。(水島さつき)

 

 

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僕も、雑誌編集部でずっと原発を追いかけてきた。

だから、一般の人たちよりは多少は原発の知識はある。

知識があるだけに、今回は怖い。

ほんとうに、鳥肌が立っている。


むろん、チェルノブイリのような惨状にはならないと思うけれど。

でも、相当の被害が出るのは、もはや確実。

いや、作業員の死など、被害はすでに甚大だ。


テレビが、風の方向の予測をしている。

放射能が大量に洩れることを想定しなければ出ない話だ。


ツイッターで「落ち着いて」とか「不安を煽るな」とかいうヤツがいる。

本気で僕は腹が立つ。

落ち行いて被曝しろというのかっ!


いまは、何をさしおいても逃げるべき時期だ。

もしそれが、やりすぎだったとしても、後で後悔するよりはずっとマシだ。

「ちょっとやりすぎた、ゴメン」と笑い話にできるじゃないか。

放射能症の後遺症に苦しむより、どれだけいいか。


事態はどんどん悪化している。

何度も繰り返すが、スリーマイルに似てきた。

福島原発は、スリーマイルに比較できないほどたくさんの原発を抱えている。

だから、実はスリーマイルより始末が悪い。


原発事故にはつきものの、行政サイドの情報の出し方。

今回も、ひどい。

原発周辺10キロ以内の住民に避難指示をだしていたのに、

それを、さきほど20キロ以内に改めた。

ならば、なぜ20キロにしたのかを説明する義務がある。

それを行わずに避難区域を2倍に拡大。

これでは不安を煽っているのは政府と東京電力ではないか。


しどろもどろの原子力保安委員会の記者会見。

「現在、調査中です」の一点張り。

何のための会見か、意味が分からない。


僕は本気で腹を立てている。

こんな原発を推進してきた連中は、誰だ。

おまえだ、おまえだよ!

そして、あえなくそれを受け入れざるを得なかったのがオレたちだ、オレだ。


涙が出るほど、口惜しい。

そして、僕は、怖い。


なんとかうまく収束できることを、いまは祈る。

無心論者の宗旨替えだ。


(鈴木耕)

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