前回お話しした「コンピュータ監視法案」の問題はもちろん、東電福島原発事故の情報隠しや最近のニュースを考えると、通底するテーマが見えてきます。官僚による、一般国民の愚民視です。
28日、
この「構図に嵌め込む」手法は警察や検察だけではありません。アメリカ追随の外交交渉においても、政治家と官僚が決めた物事は絶対であり、一般国民はそれに従えばよいと言わんばかり。そうでなければ、圧倒的な沖縄の世論に抗して「普天間代替施設」を強行しようとは考えないでしょう。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)についても然り。折しもウィキリークスで外務官僚がアメリカに内通していたことも明らかになりましたが、こんな「売国の構図」に嵌め込まれてはたまったものではありません。
本来であれば、国民の選んだ政治家が官僚をコントロールすればよいのでしょうが、政権交代してもご覧のとおりの体たらく。ウィキリークスの件にしても身動きが何ひとつ取れません。官僚の愚民視は、自分たちの誤りを認めない「無謬主義」によるところが大ですが、それとともに、愚民視されても仕方がないほどの国民の無関心もその要因でしょう。選挙の投票率は何パーセントでしょうか。どれだけの人が社会問題に声を上げてきたでしょうか。現状がその帰結と考えたくはないのですが...。