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日めくり編集メモ 176

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きょう8月28日はテレビCMの日。1953年のこの日、民間テレビ放送の第1号、日本テレビ放送網が本放送を開始、すなわち日本初のテレビCMが放送されました。これが制定されたのは2005年ですが、この頃がテレビCMの曲がり角だったのかもしれません。

日本初のテレビCMは精工舎(現セイコーホールディングス)のもので、正午の時報を兼ねていましたが、当時はフィルムでしたのでこれを裏返しにしてしまい、そのまま放映されてしまったそうです。最初からつまずいたテレビCMでしたが、その後順調に発展を遂げ、怪物と言っていいほどの規模に成長しました。しかし昨今のテレビCM事情はどうもおかしな状況です。何より、CM枠が埋まらず、自局の番組宣伝を流している有り様です。

かつては流行語をいくつも生み、まさに時代の寵児であったテレビCMに何が起こっているのか――。テレビ局の柱である広告収入自体がここ数年減り続けているのです。2010年こそ微増に転じましたが、先の見えない長期の不況、またテレビCMそのものの効果が疑わしくなっていることもあって、広告主の財布の紐は非常に固くなっています。テレビだけでなく、新聞や雑誌、ラジオを含めた4大マス媒体の広告費も減少を続けています。

CMと違って制限のないテレビショッピングを延々と流したり、不動産や副業に精を出す民放テレビ局も多いようです。3.11以降、テレビCMはバラエティ色の強いものを中心に自粛が続き、ACジャパンのものに多く差し替えられました。今後テレビCMはどこへいくのでしょうか。天才と言われながら絶頂期に自殺したCMディレクター杉山登志の遺書にはこうありました。『「夢」がないのに 「夢」をうることなどは…とても 嘘をついてもばれるものです』

(参考資料:「2010年日本の広告費」電通、スペシャルドラマ「メッセージ〜伝説のCMディレクター・杉山登志〜」ホームページ

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