きょう27日は大阪府知事・大阪市長選挙の投票日です。合わせて「府市合わせ」選挙などといわれていますが、その結果がどうあれ、府民・市民が「不幸せ」なことになりませんように。
今回の選挙は「大阪都構想」が最大の争点だといわれます。しかし、その実現のハードルは相当に高いようです。政令指定都市の大阪市を解体し、東京特別区のように分割してしまう構想ですが、都制と特別区制は1943年、国策によって始まったもの。現在、府を都に移行する規定もなく、法律の改正が必要ですので、ある程度の時間が必要です。
実際、現在の大阪が疲弊していることは間違いないでしょう。大企業の東京への本社移転は止まらず、中小企業も青息吐息。失業者は増え、生活保護受給率も高くなっています。とはいえ、「東京だけには負けたくない」という意識の強い土地ですから、東京だけの呼称「都」をこちらにも、というのは大阪人のプライドを少しはくすぐるかもしれません。
むしろ喫緊の争点は、府議会・市議会などに提出されている「教育基本条例案」と「職員基本条例案」ではないでしょうか。この2つの条例案は、公務員を異常に敵視し、公教育へ政治を介入させるという点で「物言わぬ職員・教員」づくりを狙ったものですが、選挙後にもその採択がされそうです。大阪府民・大阪市民の審判は全国から注目されています。
