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日めくり編集メモ 222

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映画『80日間世界一周』の音楽とともに離陸する飛行機…。懐かしいテレビ紀行番組「兼高かおる世界の旅」の前身、「兼高かおる世界飛び歩き」は52年前の1959年12月13日、放送が開始されました。

兼高さんは1928年生まれ、ロサンゼルス市立大学出身のジャーナリスト。1958年、スカンジナビア航空が主催した「世界一周早まわり」に挑戦して一躍有名になりました。その翌年、KRT(現TBS)ラジオの「世界とびある記」を担当することになります。この内容がテレビに移植され、テレビの新番組「兼高かおる世界飛び歩き」が始まったのです。

日曜午前の番組でしたが、いったん終了の後、1960年秋から火曜夜10時半に「兼高かおる世界の旅」と名を改め再登場。テレビ界初の本格的な海外取材番組でした。好奇心と行動力、そして教養が「〜ですの」など上品な山の手言葉で語られます。進行役の芥川隆行さんとのやりとりも絶妙。その後時間帯は変更されましたが、不動の人気番組でした。

世界約160カ国をまわり、会った人はケネディ米大統領などVIPから北極や砂漠など極限で生きる人々まで数え切れないでしょう。また気球でのアルプス越えやジャングル踏破など冒険も。まだ海外旅行が高嶺の花だった時代を象徴する番組かもしれません。番組終了は1990年9月30日。放送された番組の一部は、TBSオンデマンドで見ることができます。
(参考資料:『TBS50年史』東京放送、TBSオンデマンドホームページ「兼高かおる世界の旅」

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