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日めくり編集メモ 259

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小欄で何度もお伝えしてきた、沖縄・東村高江のヘリパッド問題。明日14日、建設に反対して座り込んだ人々を国が訴えるという前代未聞の訴訟の判決が、那覇地裁で言い渡されます。

既にご承知の方には繰り返しになりますが、概略の説明を。米軍北部訓練場の一部返還に伴い、代替施設としてヘリパッドの建設が計画されましたが、完成すると高江の集落を取り囲むようになります。今でさえ低く長く飛ぶヘリコプターが増えてはたまらないと住民が起こした反対運動に対して、国は争点を「ゲート前の通行妨害」と矮小化して訴えたのです。

被告の中には小学生もいたという異常さ(現在は取り下げ)。当初からこの裁判の不毛さは確定的で、裁判長が「判決を出しても問題の解決にならない」と話し合いを促したことも。国にとっては、被告住民に精神的・物質的・金銭的負担をかけることでこの裁判の目的は達せられているので、勝訴敗訴の結果は構わない。まさにこれがスラップ訴訟たる所以です。

昨年末にドタバタと県庁へ搬入した評価書でやっと明らかにしたオスプレイの配備も確定的。建設されれば、ヘリパッドではなくオスプレイパッドになってしまいます。判決が今後の抗議行動に影響を与えることは必至。もし抗議行動自体が違法とされてしまっては、住民はどのような手段で抗えばよいのでしょうか。この裁判の本質とは何かが問われています。
(参考資料:やんばる東村 高江の現状
 

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