独自に割り当てられた電波で国内外と交信できるアマチュア無線は、インターネットや携帯電話が発達する前から、遠く離れた個人間の通信ができる手段として普及していました。明日4月18日は、「世界アマチュア無線の日」です。
アマチュア無線は、事業者が行う通信や放送ではなく、「個人的な無線技術の興味によって行う自己訓練、通信及び技術的研究の業務」と法律上定義されています。こうした研究のほか、国際親善、科学的興味の向上、災害時の非常通信としても役立っています。アマチュア無線局を開設するには、無線従事者免許と施設としての無線局免許の両方が必要です。
周波数帯は、かつては短波帯での電信・電話通信が盛んでしたが、現在では超短波帯以上(54〜1200MHz)の電話通信が主流になっています。見知らぬ仲間と交信し、その局とQSLカードと呼ばれる交信証をやりとりする楽しみは有名ですが、ほかにも時間を区切っての交信数の多さを競うコンテストや、隠された発信源を探し出すフォックスハンティングも人気があります。
周波数などの権益の保護などを行う国際アマチュア無線連合(IARU)がパリ大学で結成されたのが1925年のこの日。最近では手軽なインターネットや携帯電話に押され、1995年には日本に約135万局あったものが2009年には約47万局と激減してしまいました。しかし、未知の人と友人になれる魅力や、使用電波帯の開拓といった技術的な意義が薄れることはないでしょう。
(参考資料:日本アマチュア無線連盟ホームページ、日本アマチュア無線振興協会ホームページ)