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日めくり編集メモ 291

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昨日528日は国際アムネスティ記念日でした。アムネスティ・インターナショナルは、150の国と地域で活動する、世界最大の人権NGOです。

 

1961528日、イギリスの「オブザーバー」とフランスの「ル・モンド」の2紙に投稿記事が掲載されました。イギリスの弁護士、ピーター・ベネンソンによるその投稿は、当時軍事政権下にあったポルトガルのカフェで、学生2人が「自由のために!」と乾杯したために逮捕されたことへの抗議と、同じように弾圧されている人々への連帯を呼びかけたものでした。これをきっかけに多くの賛同を得て、同年8月に発足したのです。

 

アムネスティとは、英語で「罪を赦す」という意味です。 最初は、自分の信念や肌の色、人種、宗教などによって囚われの身となっている人々を「良心の囚人」と呼び、国境を越えて彼らとつながろうと、その国の政府に釈放を求める手紙を送る運動から始まりました。活動は拡大し、人権状況に関する詳細な報告書の作成、拷問の禁止や、武器流通の制限へ向けた運動も展開。国連との特別協議資格も有しています。

 

1977年にはノーベル平和賞も受賞。現在取り組んでいるテーマとして、女性・子どもの権利、死刑制度の廃止、企業の社会的責任、難民と移民の権利、「テロとの戦い」における人権侵害、ジェンダーに基づく差別と暴力など、多岐にわたっています。アムネスティの力の源泉は世界300万人以上のサポーター。中立性を保ちながらの活動は困難もあるようですが、混迷を深める世界で、その存在はきらりと光っています。

(参考資料:国際人権NGO アムネスティ日本ホームページ

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