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日めくり編集メモ 283

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小沢一郎民主党元代表の政治資金管理団体をめぐる事件は一審で無罪となりましたが、検察官役の指定弁護士が控訴。これからこの裁判はどうなるのでしょう。

この事件は最初から無理筋であるとの指摘がされてきました。小沢氏へのゼネコンからの闇献金を疑った検察でしたが、結局起訴できず、検察審査会によって強制起訴されました。しかしこれも「故意や共謀は認められない」との一審判決が出ています。これ以上、何を求めての裁判継続なのか、実に疑問です。

会見した指定弁護士は「看過できない事実誤認」を控訴の理由としていますが、検察審査会に提出された検察の捜査報告書などは虚偽の事実が記載されたもの。罪を疑う前提が崩れているにもかかわらず、控訴に踏み切ったのはあまりに不自然で、何らかの政治的意図があったと勘ぐられても仕方ありません。

この問題で国会は証人喚問招致などで大騒ぎ。被災地復興や新エネルギーのあり方など議論することは山積みのはずなのに、政局で右往左往するばかりです。さらにおかしなのは、この控訴を「市民感覚」などと持ち上げる大新聞。法律家は「市民感覚」ではなく法に則ることが原則なのではないでしょうか。

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