きょう5月22日は、国連が定めた「国際生物多様性の日」。地球規模の環境問題に対する意識の高まりとともに、「生物の種多様性」「生態系の多様性」の重要性は増すばかりです。
1992年のこの日に、ケニアのナイロビで「生物の多様性に関する条約」が採択された(発効は翌年12月29日)ことから決められました。同条約は、地球上の生物の多様性の保全とともに持続可能な利用などを目的としています。2010年に第10回条約締結国会議が名古屋で開かれたことを覚えている方もいらっしゃるでしょう(COP10)。
COP10では、名古屋議定書や愛知ターゲットが採択されました。うち、議定書は遺伝資源へのアクセスと利益配分(ABS)に関するもの、愛知ターゲットは2011年以降の新戦略計画。ことに議定書は拘束力があるため、会議はたいへん混乱し収束が絶望視されましたが、先進国と途上国との対立を回避し採択された経緯があります。
当日は国連の呼びかけに応じて各国・地域で植樹イベント「グリーンウェイブ」が開催されます。日本でも「国連生物多様性の10年日本委員会」が設立されていますが、その委員長は米倉弘昌経団連会長。一度事故を起こせば取り返しがつかず、廃棄物の処理も確立できぬ原発の推進と、生物多様性の保全はどう両立するのでしょうか。
(参考資料:国連生物多様性の10年日本委員会ホームページ)