マガ9editor's room

マガ9編集部発の情報やスタッフが書いたコラムを随時お届けします。

日めくり編集メモ 307

| トラックバック(0)

垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの米軍普天間基地への配備に対し、沖縄では島ぐるみでの反対が渦巻いています。沖縄県議会では県民大会開催を決めました。米軍岩国基地のある山口県や岩国市でも反対の声が上がっています。

米軍は既にオスプレイ12機を積んだ船を、普天間配備前の試験飛行のために搬入する岩国基地に向かわせています。日本政府の延期要請も通り一遍のもの。仲井眞沖縄県知事をはじめ全市町村の反対がある中でのこの強硬姿勢は、何を意味しているのでしょうか。このままでは日本政府と沖縄社会との溝は一層深まり、日米安全保障体制そのものが危機に瀕するでしょう。

 

小欄でもたびたびお伝えしてきた高江のヘリパッドも、オスプレイが配備されると「オスプレイパッド」となります。数カ月、数年単位で墜落している欠陥機が、世界一危険といわれる普天間基地はもちろんのこと、県内全域、さらには本土でも飛行訓練が実施されるわけです。仲井眞知事は森本防衛相に、「配備強行ならば県内の全基地即時閉鎖」とまで言及しました。

 

ここへきて、オスプレイの性能は今までの軍用機と比べてそれほど危険ではなく、問題はないとの論も出てきました。しかし、今やオスプレイは沖縄での基地負担増の象徴となりました。一時的な安全性の問題ではないのです。オスプレイ“が”配備されることだけではなく、過大な基地負担の上に、オスプレイ“までも”配備されることに、沖縄は怒っているのです。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://daily.magazine9.jp/mt/mt-tb.cgi/804