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日めくり編集メモ 319

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沖縄市泡瀬干潟の埋め立てについては、昨年10月の小欄でお伝えしましたが、8月2日、沖縄総合事務局は工事を再開しました。経済合理性を問う第2次訴訟の審理も続いている中の暴挙です。

この埋め立て事業は、絶滅危惧種トカゲハゼの繁殖期間に当たることを理由に、3月から7月は海上での工事を中断していました。今回、再開した部分は車両が通行する護岸のかさ上げや補修などで、新港地区の浚渫作業と、泡瀬沖合の埋め立て地への土砂投入は、10月下旬から開始する予定ということです。

旧計画は経済的合理性を認められず、2009年の福岡高裁判決によって県、市に公金支出差し止めを命じられました。しかし翌年つくった新計画決定の議事録はなく、市政運営会議規定を改定してまで、行政手続きに瑕疵があったことを認めません。どう決めたのかも分からない計画に正当性はあるのでしょうか。

同じ沖縄の宮古島にある与那覇湾を含む全国9カ所の湿地が7月3日、ラムサール条約に登録されました。沖縄から5番目です。しかし、国際基準9つのうち、4つも基準を満たしている泡瀬干潟はなぜ登録されないのでしょうか。何度も言うようですが、一度埋め立てられたら、その生態系は二度と戻らないのです。
(参考資料:泡瀬干潟を守る連絡会ホームページ「ラムサール条約と条約湿地」環境省ホームページ

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