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日めくり編集メモ 326

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尖閣諸島の領有権をめぐって日中間の緊張が高まっていますが、これによって米軍の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ配備を正当化する動きが出始めました。

香港の活動家団体のメンバーら14人が尖閣諸島の魚釣島に不法上陸したことに対抗して、東京都議会議員ら10人が同島に上陸するなど、この島をめぐってぎくしゃくするばかりの日中関係。国交正常化40年という記念の年とは思えないほどの混乱は、石原慎太郎都知事の「購入」発言から始まりました。

 

一方、日本国中を飛び回ることが明らかになり、反発が強まるばかりのオスプレイ配備。沖縄では配備に反対する県民集会があらためて99日に規模を拡大して開催されます。そこで、オスプレイ配備を進めたい人々は、先述の尖閣問題と結びつけたいようですが、これは牽強付会というべきでしょう。

 

米中関係は今や経済的に相互依存を高めており、米国がこの小さな島をめぐって行動を起こすことは考えられません。米国務省報道官は、不法上陸後も領有権問題 について「特定の立場を取らない」ことを明言しています。オスプレイ配備によって中国に睨みを利かせる、というのは画餅でしかありません。

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