きょう9月18日は、沖縄で世代を超えて受け継がれ、地域の生活に根づいた言葉「しまくとぅば」を奨励する「しまくとぅばの日」。「日本復帰」40年を迎え、消滅の危機も叫ばれる中、継承の必要性が指摘されています。
沖縄の言葉はウチナーグチや方言などと言われることもありますが、隣の集落でも違う言葉を話すと言われるくらい多種多様です。奄美、国頭、沖縄、宮古、八重山、与那国といった琉球諸語を島言葉=しまくとぅばとして捉え、その関心と理解を深めることと普及の促進を目的に、2006年3月、沖縄県が「しまくとぅばの日」を制定しました。
かつて学校では、しまくとぅばを使った生徒に対し罰として「方言札」という木の札を首から下げさせるような教育が行われていました。先述の地域によっての言葉の違いや言葉による就職時の苦労といった問題もあり、標準語の励行は一定の成果を上げたものの、逆にしまくとぅばを話すことも聞くこともできない世代も増えてきています。
沖縄県内9市町村議会では、しまくとぅば普及宣言を決議していますが、具体策を探しあぐねているのが実情。普及継承をどう効果的に行うか、自治体の温度差があるようです。米国のハワイ語や英国のウェールズ語のように、継承の危機に直面しながら復興した例もあります。しまくとぅばの次世代への継承を願わずにはいられません。
(参考資料:「9月18日は『しまくとぅばの日』 継承の必要性強調 効果的具体策で悩みも」琉球新報2012年8月23日付)