沖縄県民の反対もむなしく、オスプレイが米軍岩国基地から普天間基地に飛来。配備前の基地ゲート前占拠は県民の怒りを表していましたが、前日の警察による強制排除を見て、県民同士が争う姿が悲しくて仕方ありませんでした。
垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの普天間配備は9月28日に予定されていましたが、台風17号の襲来によって延期され、10月1日に岩国から6機が飛来し、残る6機は今後移動されるということです。米軍は今月中にも普天間で本格運用を始める方針ですが、県民感情はまさに逆撫でされました。日米両政府がなるべく避けるといったはずの住宅地の上を早くも我が物顔で飛ぶオスプレイが目撃されています。
基地ゲート前での抗議行動は26日朝から。台風が沖縄本島に襲来した29日には普天間基地の3ゲートすべてを封鎖しました。しかし翌日、警察部隊が抗議の人々を強制的に排除。恐らく「配備前日までに片付けろ」という至上命令を受けたのでしょう。逮捕者が出ていないところからも、非暴力・不服従が徹底されたようですが、この排除について、在京メ ディアの反応は甚だ鈍くニュースの扱いも僅かなものでした。
ともあれオスプレイは普天間に配備されてしまいました。沖縄県知事や宜野湾市長が抗議し、大規模な県民大会が行われ、沖縄の意思をこれだけ明らかにしても状況は何一つ変わらない。この沖縄の鬱屈した思いはどこへ向かうのでしょうか。沖縄平和運動センターの山城博治さんの排除後の言葉が思い起こされます。「体に大きな損失のないように、それぞれの場所で抵抗を。心折れる人をつくってはならない」