山下さんは1930年神戸生まれ。慶大在学中に作曲を始め、ラジオ番組の音楽を担当し始めます。1960年に発表した、日本探偵作家クラブ（現日本推理作家協会） の企画によるLP『黒猫』『黒い足音』が評判に。1962年、ハミングと口笛が印象的なTBS『七人の刑事』の主題歌は、同年の第4回日本レコード大賞新人作曲賞を受賞し、その後の刑事ドラマ音楽の雛形になったと言われます。

他の代表作には、テレビドラマだと東京12チャンネル（現テレビ東京）『プレイガール』、NET（現テレビ朝日）『鬼平犯科帳』、アニメだとTBS『スーパージェッター』、読売テレビ『ルパン三世』（第1シリーズ）、日本テレビ『ガンバの冒険』、などがあります。口笛の名手としても知られ、TBS『大岡越前』、ABC『霊感ヤマカン第六感』『パネルクイズ アタック25』といった自身の作品で披露しています。

作った曲は数千曲と言われるほど量産した山下さんですが、TBS『冒険ガボテン島』のメロディーを作ったのは、実は子息の作曲家透さんだったとのこと。透さんは当時小学生、栴檀は双葉より芳しです。先日亡くなった森光子さん主演のTBS『時間ですよ』も代表作のひとつ。堺正章さんの「おっかみさぁ〜ん、じっかんですよぉ〜」の叫び声の後に流れるスキャットは未だに忘れられません。

（参考資料：Romantic Techno Music）