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日めくり編集メモ 377

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なんとも衝撃的な選挙結果でしたが、この選挙の制度的欠陥とともに、公職選挙法で制限されている選挙運動の問題が見えてきました。

衆議院議員選挙で採用されている「小選挙区比例代表並立制(拘束名簿式比例代表制)」は1996年の第41回総選挙から。それまでの中選挙区制が、利益誘導につながる政治腐敗の元凶であるとする論が擡頭し、紆余曲折を経て細川内閣時に「政治改革4法」が成立し導入されました。以来今回で6回目となります。

しかし、前回の民主党、今回の自民党の異常な圧勝を見ても、小選挙区制の恐ろしさは感じていただけるでしょう。今回237議席(79%)を得た自民党の得票率は43%。一方民主党の得票率は22.8%ありますが、27議席(9%)と、その差はあまりにも大きすぎます。死票率は56.0%で、前回に比べ9.7ポイントも増えました。

さらに選挙期間中の運動制限もおかしな話です。候補者は、公開討論会も、戸別訪問も、文書配布も出来ず、選挙カーと選挙公報くらいしか自身の政策を表明する機会はありません。この選挙自体、1票の格差では「違憲状態」なのですから、選挙制度と法律を、一からまとめて見直すべき時期なのではないでしょうか。

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