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日めくり編集メモ 395

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AKB48の峯岸みなみさんが週刊誌の報道を受けて研究生に降格させられ、謝罪のため丸刈りになったことが話題になっていますが、女子柔道日本代表監督の暴力問題ともども、「組織の中の個人」について考えさせられました。

今週発売の週刊文春に、EXILEの弟分グループ「GENERATIONS」のメンバーと峯岸さんとの写真が掲載されました。「恋愛禁止」を掲げる AKB48ではご法度。2月1日付で冒頭の処分となったそうですが、峯岸さんは丸刈りで謝罪する姿をユーチューブ上のグループ公式チャンネルにアップしました。これを「公開処刑」のように感じたのは筆者だけでしょうか。

そもそも「恋愛禁止」というルールは、誰が何のためにつくったのでしょう。夢を売るアイドルとはいえ、ハイティーンや20代の女性にそれを強いること自体、人権を侵害しているとしか思えません。たとえ丸刈りが峯岸さん個人の判断だったとしても、そうしなくてはならないように追い込まれている時点で、日本を代表するアイドルグループの異常さが際だちます。

一方、女子柔道日本代表監督の暴力問題は一転、監督の辞任によって幕引きがされそうですが、これも根っこは一緒。すなわち、「ルール」や「勝利」という組織の大目的のために個人の人権は侵害される、ということです。そして、それをまるで犠牲のように捉え「思い切った」「よく頑張った」と声援することは、日本社会の前近代性の発露でしかないでしょう。

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