沖縄・東村高江のヘリパッド(オスプレイパッド)建設問題は現在、正念場を迎えています。沖縄防衛局(沖防)による連日の駆け込み工事の一方、土砂崩れ事故や稀少植物の保全失敗が、次々と明るみになっています。
高江では、地元の人々などによる警戒活動にもかかわらず、作業員が泊まりこんでいるのか、連日工事が行われてしまっています。3月から天然記念物ノグチゲラの営巣期となりますので、これによる中断前に片をつけようと沖防側も急いでいるのでしょう。しかし1基でも完成してしまってはオスプレイの離着陸が日常化することは必至です。
このヘリパッド工事現場で年明けに起きたのが土砂崩れでした。昨年いくつも直撃した台風によってやんばるの森は大きな影響を受けていますが、さらに急斜面の立木を全て伐採するような乱暴な工事が追い打ちをかけているようです。沖防はこの事故についてもまともに説明しようとせず、東村の伊集村長もそれを追認している現状です。
さらにこのほど、保全のためこの地から移植した稀少植物の6割が枯死してしまったことが分かりました。限られた環境にしか棲息できないからこその稀少植物なのに、沖防はそれを理解していません。事前の環境影響評価で、植え替えで貴重植物や生育環境が守られるとしていましたが、沖防の施策の杜撰さがここでも露呈しています。
(参考資料:やんばる東村 高江の現状、チョイさんの沖縄日記、「沖縄防衛局:移植の希少植物6割枯死…オスプレイ予定地」毎日新聞2013年2月18日付)