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日めくり編集メモ 412

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3.11から2年。この日に亡くなられた人の3回忌を迎えました。死者は1万6000人近く、行方不明者は2600人以上。また、避難を余儀なくされている人も約31万5000人に上ります。あの日の前に戻れないつらさが募ります。

あの日の、悲しみ、怒り、恐怖、そして自然の前に人間がいかに小さな存在かと思い知った気持ちは、未だに筆者の心の中でくすぶり続けています。殊に「絶対」や「安全」ほど信用されなくなった言葉はないでしょう。その言葉にいかに惑わされていたかを思い知らされた2年間でした。

その後、原発事故の被害の多寡や瓦礫処理などを巡って、人々は分断されました。しかし原発再稼働を目論む自公政権にとっては、厳しい現実から目を背け「なかったこと」にしたい気持ちは好都合。再稼働しなければ経済が悪化するなどと危機感を煽っているのはご承知の通りです。

甚大な被害が出たこれだけの惨事を「なかったこと」にすることは到底出来ません。行動を起こす際に自身の中で揺れが出たとき、あの日感じた気持ちの原点に戻って考えたいと思います。あの日を機会に生まれた、被災者を助けるために自分にも何か出来ないかと思った気持ちとともに。

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