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日めくり編集メモ 424

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小欄でたびたびお伝えしている沖縄・高江の米軍ヘリパッド(オスプレイパッド)建設問題に絡み、国が住民を訴えたSLAPP裁判の控訴審第4回口頭弁論が11日、福岡高裁那覇支部で開かれました。

関係者のツイッターなどによると、今回は30分未満で終わったとのこと。それはそうでしょう、中身など何もない、嫌がらせ目的のSLAPPなのですから。 法廷で弁護士がそうした裁判の本質を訴え、また住民が自分たちの思いを表明して結審となり、次回、6月25日に判決が言い渡されます。

しかし、このわずか30分未満のために住民は那覇まで出てこなくてはならず、 前後の弁護士協議などを含めると1日仕事。時間とお金、労力と気力、何より「普通の生活」を奪っているのです。1審時にはこの裁判で人手が手隙になったのを 見計らって工事を強行したことすらありました。

対して国側は、専任の公務員が担当し、潤沢な裁判費用が税金で賄われます。この圧倒的な非対称があるからこそ、SLAPPは卑劣なのです。住民に対して説明、説得をせず、頭ごなしに排除して工事を進めたい意図を隠さない国。国が国民を訴えることの異常さに、慄然とせざるを得ません。
(参考資料:「やんばる東村 高江の現状」

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