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日めくり編集メモ 442

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次の日曜日である5月26日は、東京都小平市の都道計画をめぐる住民投票の投票日です。投票率が50%未満では開票すらされません。市民こぞって投票で意思を表示しましょう。

東京の多摩地域にあり、武蔵野の面影を残した小平市。この町を南北に縦貫するように計画されているのが「小平都市計画道路3・2・8号」です。しかしほぼ平行に府中街道が走っているうえ、市民に親しまれている小平中央公園の雑木林の真ん中を通す計画。環境の悪化を懸念した市民団体「小平都市計画道路に住民の意思を反映させる会」が直接請求し、3月の市議会で住民投票案は可決されました。

しかし、4月24日の臨時市議会で可決された同案に「投票率50%未満の場合は不成立」との成立要件が小林正則市長によって加えられました。「投票条例の信頼性や実効性を担保するのに一定数を設けるべきだ」というのが市長の言い分ですが、後出しの感は否めません。何よりこの住民投票は市民の意向を知るのが目的のはず。50%未満なら開票もしないとは、市民の意思表示を蔑ろにするものです。

こうなったら投票率50%以上を目指すしかありません。「小平都市計画道路に住民の意思を反映させる会」は、連日街頭で投票の呼び掛けを続けているほか、哲学者の國分功一郎さんたちはJR新小平駅前で毎日プラカードを持ってアピールしています。当日選択するのは「住民参加で計画を見直す」「見直しは必要ない」のどちらか。問われているのは、行政にお任せしているだけの私たちの民主主義です。

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