きょう10月4日から3日間、福島県二本松市では提灯祭りが催されます。秋田市の竿灯、愛知県津島市の尾張津島天王祭と並ぶ「日本三大提灯祭り」のひとつです。
二本松は福島市と郡山市の間にある人口6万人足らずの町。『智恵子抄』で知られる高村光太郎の妻・智恵子の出身地でもあり、阿武隈川と安達太良山で知られます。この祭りの由来は江戸初期の1643(寛永20)年、白河から移封された丹羽光重が二本松城主となり、領民に敬神の意を高揚させるため二本松神社を建て自由に参拝させたことからと言われています。
市内7町の太鼓台(山車)の周りに組んだ提灯は約300個。この上部に据え付けられる三角の提灯枠は「スギナリ」と呼ばれ、地上からの高さは11メートルほどで、ご神体が降りてくるヨリシロでもあります。祭り囃子に合わせ、太鼓台を曳き練り歩くさまは勇壮でありながら、提灯の明かりが幻想的な雰囲気を醸します。この太鼓台が一同に会す4日の宵祭りが一番の見どころです。
二本松市の農家のコメから基準を超えた放射性セシウムが検出されたことはマガ9のトップページでもお伝えしました。厳しい状況ですが祭りは開催されます。これが終わると、次は菊人形。昨年の小欄でも触れたとおり、二本松は、福井県武生(現越前市)、大阪府枚方市ともに「日本三大菊人形」のひとつ。今年の菊人形は15日から11月13日まで行われ、入場無料です。
(参考資料:二本松市ホームページ、二本松提灯祭り公式ウェブサイト)