11月に予定されている那覇市長選挙ですが、現職の翁長雄志市長が4期目を目指し出馬を表明しています。これに対し、市政野党からの対抗馬擁立は難航しているようです。
知事とともに沖縄県政の重要人物である那覇市長。翁長氏はこれまで3期12年で、新都心の発展、中核市への移行などの実績を上げてきました。また、オスプレイ配備反対の県民大会の共同代表になるなど、基地問題でもリーダーシップを発揮しています。その上、自民、公明両党の支持層を固めているのですから、選挙でも相当強いことでしょう。
6月の県議会議員選挙では野党・中道系が過半数を制し、市政野党としてはこの勢いに乗りたいところですが、市区では革新同士の票の奪い合いがあり出遅れた恰好です。オーガナイザーの不在も痛いところ。沖縄の選挙は、保守対革新の構図が生きており、もし革新が分裂選挙になってはまず勝てないでしょう。人選を急がなくてはなりません。
基地問題の他に争点が見当たらないわけがありません。中でも、久茂地公民館(旧沖縄少年会館)の解体や農連市場の再開発、小学校の統廃合など、翁長市政が進めてきた都市計画の可否は充分対立軸になると思います。ミニ東京になることを目指し、地域住民の住む町を破壊していく動きに対して、野党側はなぜ声を上げないのでしょうか。
(参考資料:「那覇市長選 残り3カ月 野党、擁立で混迷」琉球新報2012年8月12日付)