小欄で何度もお伝えしている、沖縄・東村高江の座り込み弾圧SLAPP裁判ですが、いよいよ25日に控訴審の判決が福岡高裁那覇支部で言い渡されます。
既にご承知の方には繰り返しになりますが、概略の説明を。米軍北部訓練場の一部返還に伴い、代替施設としてヘリパッド(オスプレイパッド)の建設が計画されましたが、完成する と高江の集落を取り囲むようになります。これではたまらないと住民が起こした反対運動に対して、国は争点を「ゲート前の通行妨害」と矮小化して訴えたのです。
まさにこれは、権力側が提訴することで、被告や関係者の活動を萎縮させる効果を狙ったSLAPP訴訟そのもの。住民が反対運動をする権利自体を侵害する訴えでした。1審那覇地裁での判決は昨年3月14日。被告2人への判断が分かれ、なぜ国が住民を提訴したかという背景に踏み込まぬまま1人に妨害行動の禁止を命じたものでした。
1審判決が確定しては、住民運動の弾圧を正当化しかねないと住民側は控訴。4回の口頭弁論を経て予想よりも早く結審しました。最終陳述で被告は「私達は憲法に則って行動している。日本には軍を持たないという素晴らしい憲法があり、基地はいらない。司法にも憲法に則って考えてもらいたい」と語っています。控訴審判決に注目しましょう。
(参考資料:やんばる東村 高江の現状)